金属アレルギーの原因・対策とコーティング方法

 

「アクセサリーを身に着けると赤く腫れてきた、かぶれた、かゆみがでてきた」といった症状に直面したことはありませんか。
お気に入りのアクセサリーなのに、こういった状態になってしまうと、どうしていいか分からず焦ってしまいますよね。

本記事では、金属アレルギーの概要や対策方法・コーティングについて解説します。

 

 

 

まず金属アレルギーとは?

金属アレルギーとは、アクセサリーや日用品に使われている金属が、汗や体液などでわずかながらに溶け出し、イオン化した金属が身体に入り込むことによって、次に同じ金属が触れると拒絶反応を起こして、かぶれる現象(アレルギー性接触皮膚炎)のことを言います。

これは金属イオンが体内のたんぱく質と結びつき、新しいたんぱく質を作りだす過程により生じています。一般的に知られている金属アレルギーの症状としては金属が触れた箇所に湿疹ができることですが、金属が触れている場所以外でもアレルギー症状が出る可能性があります。手のひらに水泡ができたりアトピー、喘息を引き起こすこともあります。

一番金属アレルギー起こりやすいのは、ピアスを初めて着けるときです。指輪は、指の厚い表皮にはばまれて金属が体内に入りにくいのですが、ピアスは皮膚を貫いて皮下組織に直接金属が接触するために、拒絶反応を起こしやすいのです。

 

金属アレルギーを引き起こす原因とは

金属アレルギーは誰にでもかかるというわけでもありません。金属の種類や着けている人の条件で変わってきます。ニッケルやコバルトなどの、低品度とされる金属ほど起こしやすいとされています。
また、着けている人のその金属に触れる頻度と条件によって変わってきます。最初の接触によって感作が起こる場合もありますが、何回も接触を繰り返しているうちに、例えば数十年にわたって感作されることも有ります。汗をかくことが多い夏に身に着ければ、汗によってわずかに金属が溶け出し、発症しやすくなります。

着ける人の体質、例えば汗をかきやすい人かきにくい人、皮膚の厚い人や薄い人とさまざまな要因が組み合わされて、アレルギーが引き起こされます。

他にも、身に着けているアクセサリーの表面(メッキ)が剥がれているときも金属アレルギーが発症しやすくなるので注意しましょう。金属のメッキ剥がれを修復する方法についてはこちらをご参考になさってください。

 

アレルギーの原因となる金属とは

家庭用品に使われる金属製品の多くは、色合いを良くし、耐腐食性を持たせるために、メッキという形で多種金属の表面加工がされています。
アクセサリーに使われている金属の多くは、合金を用い、あるいはその上にメッキを行っています。どんな金属でもアレルギーを起こす可能性をもっていると言えます。
アレルギー性接触皮膚炎の原因の第一位は、ニッケルです。汗の中の塩素イオンはニッケルを溶かす作用が強く、過去にニッケル・アレルギーにかかった人は少量の汗でもニッケル製品を身につけただけで皮膚炎を起こしたりします。
金属アレルギーを起こしやすい金属は、
①ニッケルに続いて
②コバルト/クロム
③亜鉛/マンガン/銅
④銀/プラチナ/パラジウム/金
⑤チタンとなります。
チタンは医療移植にも使われる肌に優しい素材です。金やプラチナを敬遠されていた敏感肌の方でも着けられるほどのアレルギーフリーの素材です。

 

金属アレルギーは治療できないのか?

身体に異物が認識され、次回の侵入を防ぐために記憶されることを感作といいます。一度感作されると、金属アレルギーは一生と言っていいくらい長い間持続します。
身体には本来あってはならない物質に侵入を拒否し、免疫反応をおこさせる働きがあります。そこで感作されるときわめて少量の原因物質(アレルギーを起こす金属)と接触するたびに炎症を起こします。

 

アレルギー検査とは?

金属アレルギーなどの接触性アレルギーは、パッチテストで検査します。検査は、検査薬を付けたシールを背中や腕に貼って反応をみます。検査薬は、金、銀、ニッケル、クロム、コバルトなどです。
そして、費用は、保険適用が可能なため、3割負担の人は700円程度で調べられますので、一度テストを受けてみてはいかがでしょう。

 

金属アレルギーにならない方法!対策とは?

アレルギーの人は金属を身につけない。
医者でどの金属が自分にとってかぶれるかパッチテスト(金、銀、プラチナなどの金属溶液をつけた絆創膏を皮膚にはって状態をみる)を行えば、そのかぶれる金属を使わないことで防ぐことができます。

ピアスは清潔に保つ!

最初のピアスは生傷の状態なので清潔さを保つことが重要です。しかし清潔を消毒と間違えて、消毒し過ぎ(特にアルコールなどの強い消毒液)でかぶれてしまい、さらに悪化させてしまうケースも多いようです。

素材の選択に気をつける

金、銀、プラチナは金属アレルギーになりにくい金属です。ニッケルなどの合金を使わない高品質な製品を使用することでアレルギーを起こしにくくなります。また、ピアス・ポストの長さが短いものをつけていると耳たぶを圧迫し、アレルギーを引き起こしやすくなります。
厚生労働省の調査によると、アクセサリーなどによる皮膚トラブルで一番多いのは、アレルギー性接触性皮膚炎で、その原因の約80%は金属だといわれています。しかし、銀には毒性が無く、あらゆる面で非常に安全だと言われています。食器や歯科用の義歯などに銀が使われているのはそういった理由からです。
純度の高い銀がアレルギーの原因になること非常に少ないと言えます。

 

 

どうしてもアレルギーの金属をつけたくなったらガラス・セラミックコーテイング

  • ガラスコーティングのメリット・デメリット

ガラスコーティングの特徴として、施工することにより無機物のガラス膜を表面に形成するため、製品の表面が本来の成分とは違うものになります。
このため、金属、シルバー、アレルギーの方などにとっては大変メリットのあるツールになっています。
溶剤の主成分であるケイ素化合物、ジブチルエーテルが水分と反応することで下記画像のように1層辺りの厚さ300~800nmの無色透明のガラス膜を形成します。(GLATIONでは、3回施工します。)

ガラスコーティングでは、コバルト100%の金属を汗の成分にひたした時融解率60%防ぐことができます。 完全には防ぐことができないのがデメリットとなるでしょう。

  • セラミックコーティングのメリット・デメリット

完全に金属の融解率を防ぎたい方にオススメなのがセラミックコーティングです。 セラミックコーティングはガラスコーティングよりも厚い被膜を生成して光沢感のある仕上がりになります。ガラスコーティングは目に見えないほどの厚さになりますが、セラミックコーティングは3mm程の厚さになりますので金属をしっかりと覆うことができます。そのため、金属アレルギーの原因となる金属を100%防ぐことができるというメリットがあります。しかしセラミックコーティングは施工が難しいため限られた店舗でしか受け付けていないことがデメリットとなります。

女性のお客様ですと、指輪、ネックレス、ピアス、ブレスレットなど男性のお客様ですと、時計のバックル、サングラスなど様々なアイテムにガラス・セラミックコーテイングの施工が可能です。
(注意:効果の出方には、個人差があります。)

  • 樹脂系コーティングのメリット・デメリット

樹脂系コーティングは、有機系溶剤がほとんどの為、光沢に優れるコーティングです。しかしデメリットとして、直射日光・紫外線に弱いので汚れが付着していると黄色く変色してしまいます。また、金属よりもやわらかい樹脂は、表面に細かい傷がつきやすいため、傷に雑菌が入り込んで繁殖してしまいます。せっかく金属アレルギーを回避するために樹脂コーティングをしても、お手入れを怠ると逆に肌荒れを起こしてしまうこともあります。

 

  • 他にもコーティングについて詳しく知りたい方はこちら
  • ご自身で施工したい方はこちら

 

LINEでもご相談可能ですので
グラシオン秋葉原本店にお問い合わせください。

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