エナメル製品のベタつきの原因と対策、改善方法
エナメル製品にありがちな問題とその原因
エナメルのベタつき
エナメル製品の主なトラブルの一つはベタつきです。この問題は、エナメル革のウレタン層(エナメル塗膜)が加水分解することによって引き起こされます。エナメル革は実際には水分や湿気に弱い素材であり、表面に目に見えない多数の穴があり、製品の縫い目は塗膜がないため、以下の原因・プロセスによってベタつきが発生します。
1. 時間経過とともにエナメル層や縫い目から水分や湿気を吸収する。
2. 表面に付着した汚れがウレタン層に浸入する。
3. 水分や湿気、汚れによってウレタン層が分解され、ベタつきが発生する。
エナメルのひび割れ
エナメル革によく見られるトラブルの2つ目はひび割れです。ひび割れの主な原因は次の通りです。
1. 高湿度の梅雨や夏の時期にエナメル革層が水分を吸収し膨張する。
2. 冬の乾燥時期に水分が蒸発し、エナメル革層が収縮する。
3. ウレタン層が時間とともに硬化し、エナメル革層の伸縮に耐えられず割れる。
これに加えて、エナメル革が屈曲に弱いため、シワが原因で割れることもあります。また、保管時に紙が皮革に貼り付いたり、ツヤがなくなったり、変色したりすることもあります。
これらのトラブルのほとんどは、適切な保管とお手入れ、コーティングによって予防できます。お手入れが面倒だと思う方はコーティングがおすすめです。
どうすればエナメル製品のベタつきやひび割れを対策・改善できるのか?
エナメル製品のトラブル対策・改善には以下の方法が有効です。
①定期的なお手入れ
湿気を取り除きましょう。お手入れを行い、水分、湿気、汚れの浸入を防ぎ、ヒビ割れを予防し、ツヤを出します。
エナメル製品のお手入れ方法は以下の通りです。
・汚れやホコリを落とす
バッグを使用したら都度、ホコリや汚れを拭き取ります。使用する布は毛足の短い柔らかいものを選びましょう。汚れを落とすことで劣化を遅らせることができます。
・湿気を除去する
エナメルは湿気に弱いため、雨の日にはできるだけ使用を控えることがベストです。もし水に濡れた場合は、軽く拭き取り、絞った布で拭きます。最後に乾いた柔らかい布で拭いて風通しの良い場所で陰干しします。
長時間ぬれたまま放置すると変色やべたつき、カビの原因になるため早めにケアすることが大切です。
・クリーナーで磨く
汚れや水分を拭き取った後、エナメルバッグ用のクリームを使用してお手入れします。クリームを柔らかい布につけて均等に磨いていきます。クリームを使った後、バッグを乾かし、乾いた布で拭き取ります。
②適切な保管
風通しの良い場所に保管しましょう。エアコンのある部屋でも効果的です。防虫剤と一緒に保管しないように注意しましょう(薬品成分が化学変化を引き起こす可能性があるため)
押入れなどで保管する場合、陰干しして余分な水分を取り除いてから保管し、定期的に外気に晒すことが重要です。
③コーティングを依頼する
エナメル製品のトラブルが解決できない場合はコーティングを依頼しましょう。ひび割れした場合、ケア商品で改善することは困難ですがコーティングなら改善できることがあります。
セラミックコーティングは、被膜が固く傷の防止や光沢感upの効果だけではなく最近は柔軟性のあるセラミックコーティングが開発されたのでエナメル製品でも施工可能です。またベタつきやひび割れが発生したエナメル製品の上からコーティングができるので自分で対処するよりも早く仕上がります。
セラミックは、金属・酸素・窒素・炭素などからなる化合物で、非常に丈夫で、耐擦り性能、耐雨染み性能が高いことに加え、光沢による艶が特徴です。また、耐薬品性や紫外線抵抗、エナメル製品特有のベタつき・ひび割れの原因となる水分や湿気の吸収を防ぐ特長がありますので、エナメル製品に起こるトラブルを事前に防ぎ、対策することもできます。
コーティング専門店Glation(グラシオン)ならエナメル製品のセラミックコーティングが施工可能ですのでお気軽にご相談・お問い合わせください。